ダイジェスト

■2001年5月8日(火)放送、第4342回■
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低公害燃料ガイアックスの環境問題
【環境も法律も無視する行政の横行は許せない】
谷澤 忠彦さん ガイアックス弁護団 弁護士
やざわ・ただひこ 京都大学在学中に司法試験に合格、卒業後、司法研修所を経て昭和41年に弁護士を開業。現在、ガイアエナジーが開発した新自動車燃料「ガイアックス」の課税を不服とする「ガイアックス弁護団」の弁護士を務める。低公害で環境にやさしいと言われるガイアックスが注目される中、訴訟の行方に高い関心が寄せられている。
〜東京都のディーゼル車規制をはじめ、今エネルギー問題や環境問題が国民の中で大きな関心を呼んでいますね。ところで、ガイアエナジーというベンチャー企業が開発した自動車の新燃料ガイアックスがいま大きな話題になっていますが、その特徴は何ですか。〜
谷澤 ガイアックスという燃料はアルコール系燃料です。今までの石油から作る燃料とは全く違い天然ガスから抽出します。石油はあとだいたい60年から70年くらいで枯渇すると言われていますが、天然ガスは最低400年分ありますので、資源的に天然ガスから燃料を作れば問題はないということになります。開発者のガイアエナジー社長・金濱道啓さんは、資源の少ない日本にとって最高のものをプレゼントしてくれたんだと私は思います。
〜画期的な自動車燃料に税金をかけようという裁判が起こっているわけですが、その経緯は?〜
谷澤  ガイアエナジー社がこの燃料を販売するにあたり、まず東京の国税局に相談に行っているわけです。「税金かかりますかどうですか」と。すると「まずガソリン税はかからない」と言うご返事をいただいております。
 それから軽油引取税がかかるか問題なので、今度は東京都の主税局に相談に行きました。これが平成11年の3月です。そうすると東京都の担当者は「軽油引取税がかかるかわからない。これから検討します。税金がかかるんだったら連絡します。かからなかったら連絡しません」と言ったままでなしのつぶてです。
 会社のほうとすれば税金が掛からないと言うことで発売に踏み切りました。その後1年間、何も音沙汰なしです。
〜アルコール系燃料のガイアックスがどうして課税されるのですか。〜
谷澤  軽油引取税はまず軽油にかけます。軽油の定義は、その比重や引火点などで決められています。それ以外にもうひとつ税金がかかるものは、燃料炭化水素油です。つまり炭素と水素が入った油を燃料として使う場合には課税すると言う規定があるんです。
 ところが、燃料炭化水素油とはなにかといえば、きちんとした規定がないのです。それで自治省では炭化水素が入ったもの、あるいは混合物でもいいんですが炭化水素が主たる成分のものに税金をかけると今まで言ってきました。
 しかし、ガイアックスという商品はアルコール分が57%、炭化水素が43%以下でして、炭化水素が主たる成分にならないのです。それで自治省だとか都道府県の課税担当者が「主たる成分」という言葉を消してしまいました。現在は、炭化水素が1%でも税金をかけると言っているんですよ。これはむちゃです。
 税金のかけ方は法律できちんと決めるべきです。官僚のさじ加減一つで税金かけたりかけなかったりは、まったくおかしいです。
〜石油業界の圧力も厳しいのではありませんか。国会議員にも石油族がいますし、彼らが国税局に行って権力を振るう仕組みなのでは。〜
谷澤 発売して1年は税金は何もかかりませんでした。ところがガイアックスに税金をかけると発表したのは石油業界紙が1番目なんです。東京都も主税局も何も言わない先に業界紙で発表されました。ここからしておかしい話ですよね。
〜地域によって課税されたりされなかったりも不公平です。法治国家日本であるにもかかわらず、憲法違反ではありませんか?〜
谷澤  そのとおりです。ある地方に行ったら「自動二輪にはかけない。軽自動車にはかけない」など、ちゃんと明言してくれる担当者もいます。そうかと思えば「全部かける」などもうばらばらです。
 軽油引取税はもともとディーゼル機関の燃料への税金でした。「自動車の燃料として使った場合に税金をかけます」ということで法律が定められています。今までは道路運送車輌法4条という規定がありまして、自動車の中で軽自動車と小型特殊自動車と自動二輪は除くと書いてあったんです。ゆえに、軽自動車と自動二輪は軽油を入れても税金はかからないと今まで行政側が言ってきました。ところが今回国側・都道府県側が突然解釈を変えまして、自動車の中に軽自動車と自動二輪が入ると言い出しているのです。
 これも違反ですよね。全国の課税担当者の中にも「あなたがたの意見が正しい。軽自動車と自動二輪には税金はかけられません」と言っている人がたくさんいます。
〜行政側はどうしてもガイアックスを認めたくないようですが、どんな理由でしょうか。〜
谷澤 石油業界の利権の保護でしょうね。
〜規制などでベンチャー企業などの発展に水をさす、今回もそんな一例ですね。地球の温暖化など防ぐためにもガイアックスはじめ低公害の燃料を積極的に利用するのは当たり前ではありませんか。〜
谷澤  まさにその通りです。地球温暖化の現象の要因は二酸化炭素でしょう。一酸化炭素が放出されると酸化して二酸化炭素になります。一酸化炭素は燃料を改善しても減らないと言われてきて、これが学者の常識でした。
 ところがガイアックスを利用するとガソリンと比べたら一酸化炭素が極端に減っています。環境省もガソリンとガイアックスの比較をして「一酸化炭素が減っています。地球温暖化の防止にガイアックスが役に立ちます」。それでも無視、ごまかしています。
〜行政側の矛盾を表明する場をすでに準備なさっているそうですね。〜
谷澤 環境省が出した調査結果にも間違いがありますので、私はこれを発表する予定です。5月8日午後3時に渋谷のプレスセンターで記者会見をし、環境省の間違いを明らかにし、できたら環境省の人間出てこいと、私と公開討論会をやろうと、その席上でどちらが正しいか明らかにしろと、呼び掛けをしたいと思っています。
〜異種業界の話になりますが、ビール業界の発砲酒課税問題に対しこのラジオ番組にも出演していただいた、キリン・サッポロなどビール会社の各社長も課税に反対でした。誰よりも反対なのは消費者で、結果課税は見送られたんですが、売れているから税金をかけようなんて姑息な考え方は国にしてもらいたくないですね。〜
谷澤 ガイアックスに関しては環境にもいいし資源にもいいので、ぼくは新しい税金をかけるべきだと思います。環境税でもなんでもいいですがね。ただ今までの既存の法律で無理無理にかけるのはまったくおかしいです。
〜民主党が自分達の考えを示せる機会として、ずいぶん好意的な態度のようです。小泉新総理にもぜひ関心を持ってほしいものですね。〜
谷澤 はい。皆さんの御支援でもっともっとこの問題を盛り上げてほしいと思います。
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